プールと水いぼ

水いぼについてのお母さまからの質問

プールに入れますか?

学校保健法では「通常登園・登校停止の措置は必要ないと考えられる伝染病」です。
医学的に見ても、プールを禁止する必要はありません。そのほか集団の行事へも参加できます。
稀に、園長さん独自の方針でプールを制限する場合もありますが、その場合はかかりつけ小児科医に相談してみてはいかがでしょう。

水いぼの治療法は?
水いぼの数や場所や広さ、痒みがつよくて睡眠や生活に影響するか、園や学校の環境などを小児科医または皮膚科医と話し合って考えるといいでしょう。

◎おすすめしたいのは自然治癒を待つことです。
水いぼのウイルスはとても弱いウイルスなので実害はありません。
脅威度が低いのでからだの免疫反応もゆっくりです。半年から1~2年すれば自然に落っこちます。

  • つまみ取る:水いぼ治療用のピンセットで1個ずつ白い芯を摘み取るというとても痛い方法です。
    皮膚科医のなかには問答無用で取ってしまう医師もいるので、医院受付や看護師に聞くとよいでしょう。痛み止め薬のテープを貼ってから取る医院もあります。
  • 硝酸銀療法:40%硝酸銀液を水いぼに塗布し取りやすくする。2~3日続けて処置が必要。
  • 飲み薬:漢方薬ヨクイニンを飲む。効果が出るまでに2週~数週間を要する。効果は不確実です。


参考になる研究があります。
鯖江市医師会は「水いぼを取るように指導した園」と「水いぼを取らずに放置した園」を比較し、
その後の水いぼの罹患率に差がなかったと報告しています。
この研究は、水いぼがプールや園内ではうつらないことの確実な証明になっています。

水いぼとは?
水いぼ(正式な病名は伝染性軟属腫)は直径1~5mm程度の丸く堅い水疱状の病変で、伝染性軟属腫ウイルスが皮膚に接触感染し、ウイルスが皮膚の細胞の中で増殖して発症します。

水いぼのうつり方は?
水疱が破れるとウイルスが外に出て、かなりの量がお子さんの皮膚についたときうつります。水いぼにさわってもうつりません。昔から言われている、「タオルやスポンジ、ビート板の共用などでうつる」という件は都市伝説です。信頼できる医学的な根拠(研究論文)はありません。ホテルのプールや公共のプールは塩素消毒が義務化され、ウイルスや細菌は瞬時に殺菌されるので、プールに入ってうつることはありません。

スキンケア
幼児ではまだ、水イボウイルスに免疫がないのでうつりやすいですが、うつっても気付かないうちに消えてしまうことが多いのです。少しぐらいウイルスがついてもうつることはありませんが、乾燥肌やアトピー性皮膚炎などで皮膚のバリアー層が乱れている場合はうつりやすいです。湿疹ができやすいまたは、ひどい乾燥肌やアトピー性皮膚炎があるときは他のアレルギー病予防のために医師に教わりながら毎日のていねいなスキンケア―をがんばりましょう。

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