◇次亜塩素酸ナトリウムと次亜塩素酸水のちがい(2020.6.12)

次亜塩素酸水について、5月29日、経済産業省や独立行政法人のNITE=製品評価技術基盤機構が、「現時点では有効性は確認されていない」とする中間結果を明らかにしました。
これを受けて、文部科学省が学校で噴霧器による散布を行わないよう通知したほか、公共施設や飲食店、スーパーなどでも次亜塩素酸水による消毒を取りやめるところが相次いでいます。

この混乱の背景には、ネット上で、最初から『アルコール消毒液の代わりになる』という前提で誤情報が拡散し、多くの人がそれを受け入れたと思われます。

<確かなこと>

1)薬剤噴霧では空中のウイルスや細菌の除菌は不可能である、
  という確かな研究論文があり、多くの病院ではいかなる消毒用薬剤噴霧使用しません。

2)次亜塩素酸ナトリウムはキッチンで使用する漂白剤ですが、アルコールが効かないノロウイルスに対して、200〜300倍に希釈して使用している実績があります。
  ただし、これも上記の理由で噴霧はダメです。

3)次亜塩素酸水は消毒効果が確認されていない。

4)噴霧した次亜塩素酸水を、乳幼児や小児が気管支や肺に吸い込んだ場合、安全であるという確証がない。